第３３節：マンチェスター・シティーｖｓチェルシー

結果から言えば、０－２でチェルシーが勝ったのだが、その内容はあまり喜べたものではなかった。

 

試合開始直後から、低調なリズムで試合が展開。

前半６分にリチャード・ダンのオウンゴールでチェルシーが先制するも、まったく立ち直る様子はない。

むしろ、徐々にシティの方がペースを握り始める始末。

 

シティとしてはオウンゴールは誤算だったはずで、前半は０－０で乗り切ろうという感じのスタートだったから、ペースをいきなり上げるのはつらかったはずだ。
（事実、最後は全員息切れでかなりお粗末な内容だった）

それでも、まずは同点にしようとベンジャニ、エラーノ、ペトロフの３人を中心に攻撃を展開。

かなり惜しいところまでもっていっていた。

特にフリーキックでは、ペトロフとエラーノが惜しいシーンを作り出し、あと一歩と言う感じだった。

それを防いでいたのはテリーやエッシェン。

特にエッシェンは低調なチームのリズムの中、かなりのパフォーマンスを見せていた。

 

後半に入ってもペースを握るのはシティ。

何度もいいシーンは作るのだが、最後の壁を突き破れない。

 

特筆すべきは、ＧＫのクディチーニ。

イタリア人ＧＫ、３４歳の選手で、ここのところツェフに正ＧＫの座を奪われていたが、もともとはチェルシーの正ＧＫだった選手。

かなり技術が高い。

まだまだ捨てたものではない。

とうより、私の私見ではツェフより良いような気が・・・・。

ボールの扱いがうまい。

ただ、?前線へのフィードに関しては長らく試合に出ていなかったこともあって、チームメイトたちとの意思疎通に難があるようで、ツェフの方が一歩リードしているのかもしれない。

さて、クディチーニとテリー、それにエッシェンが頑張って凌いでいる間になんとしても追加点がほしいチェルシー。

そのチェルシーも、アネルカを中心（ポスト）にエッシェンやカルーが絡んで何度かいいシーンを作るが、決めきれない。

結局のところ、両チーム最後が決めきれない。

 

痺れを切らしたのはチェルシーサイド。

後半７分にショーン・ライト・フィリップスに変えてジョー・コールを投入。

これで流れは変わった。

その直後の８分には、ジョー・コールが絡み、エッシェン、カルーのパス交換から最後はカルーが決めて、０－２。

 

本来なら、これでチェルシーが流れをつかむはずなのだが、どうも今日のチェルシーはチグハグ。

まったくピリッとしない。

 

で、ここでシティの反撃！！

となると面白いのだが、シティもお付き合いしてしまい、徐々に低調に。

両チームともパスがつながらないわ、いいとこいってもフィニッシュが雑だわ。
（シティは流れの中からのシュートにすらいけない）

 

ここでどんな手を打つのかな、と期待していたのだが、後半２１分にしてシティのエリクソン監督が打った手はエラーノに代えてバッセル。

・・・・・、試合終了。

この時点で終わりを感じました。

その後、後半３０分にはアイルランドに代えてカセイド。

疲れもあるだろうが、試合を投げた感じ。

それに先立つ後半１４分にシネダム・オヌハが負傷退場し、代わってスン・ジハイを入れざるを得なかった時点でエリクソン的にはこの試合は終わっていたのかもしれない。
（はっきり言ってこの中国人選手は使えない。走らないし、やる気がない。）

しかし、もはやＵＥＦＡカップ出場権には届かず、降格とも縁がない現状では、チームとして１試合・１得点に気持ちを入れていくべきではと思う。

モチベーションがない所為か、シーズン序盤の面影はまったくない。

 

一方のチェルシーはこの交代を見て、省エネモードへ。

明らかに、運動量が減った。

はっきり言って、このままフェネルバフチェ戦を迎えて大丈夫なのかと心配になる低調ぶりのまま試合終了。

良かった点は、ドログバとバラック、マルダマケレレを完全に休ませられたこと。

それとエッシェンが好調なのを確認できた点。

Ｊ・コールを多少休ませられたことと、後半４１分からとはいえパウロ・フェレイラを試合に投入し、ゲームできることを確認できたことくらい。

私的にクディチーニといういい選手を見れたこと。

後は、はっきり言って不安材料だらけ。

1Ｌｅｇのフェネルバフチェ戦でも低調な運動量の少ないサッカーをしていたことから考えると、かなり不安だ。
（昨シーズン終盤の浦和レッズを思い起こさせられる）

 

一方、シティとしては、マンチェスター・Ｕとのダービーマッチに今シーズン２戦２勝したチームとは思えないほどお粗末な試合。

確かにアウェーでの前対戦では０－６で大敗している事を考えると苦手なチームなのだろうが、かなりふがいない結果。

来シーズンに向けて大きな課題となるだろう。

あと、もう駒のいないＣＢのシネダム・オヌオハが負傷退場し、どうも重症っぽいのが気になるところ。

 

結果的には、チェルシーとしては勝ち点３を取れて万々歳。

ただチームの様子は良くない。

シティ的には、次節に向けてＣＢをどうするのか。

 

問題ばかりが見えた試合だった。

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